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本記事は、草刈機のナイロンカッターの一般的な特徴や安全な使い方に関する情報を提供するものです。ナイロンカッターは、金属刃とは異なる種類の危険性(特に飛散物)を伴います。ご使用の際は、必ずお持ちの草刈機およびナイロンカッターの取扱説明書を熟読し、適切な保護具を着用の上、周囲の安全に最大限配慮してください。本記事を参考に作業を行った結果、発生したいかなる損害や事故についても、当サイトは一切の責任を負いかねます。
はじめに:草刈機ナイロンカッターのメリット・デメリット

草刈機の刃といえば、金属製のものを思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、ホームセンターなどに行くと、様々な種類の「ナイロンカッター」も販売されており、「これって何が違うんだろう?」「金属刃より安全そうだけど、本当に切れるの?」と疑問に思ったことはありませんか。
特に、ブロック塀のキワや、庭木の根本、フェンス際など、金属刃では怖くて攻めきれない場所の草刈りには、ナイロンカッターが非常に便利そうに見えますよね。
しかし、ナイロンカッターは「金属刃の完全な代替品」ではなく、得意なことと不得意なことがハッキリと分かれている、専門性の高いアタッチメントです。その特性を知らずに使うと、「全然草が刈れない…」「コードの消費が激しくて、かえって高くついた」「小石が飛んできて危ない!」といった、予期せぬトラブルに見舞われることも少なくありません。
草刈機でナイロンカッターを使う最大のメリットとは?

まず、なぜ多くの人が金属刃からナイロンカッターに切り替えるのか、その魅力的なメリットから見ていきましょう。
メリット① 障害物に強く、キックバックの心配が少ない
- 最大の利点: ナイロンコードは、コンクリートの壁や縁石、フェンスの支柱などに当たっても、金属刃のように激しく跳ね返される「キックバック」という危険な現象が起こりにくいです。そのため、障害物が多い場所の「キワ刈り」において、圧倒的な安全性を誇ります。
メリット② 地面スレスレを滑らせるように刈れる
- 地面を叩くようにして使えるため、芝生のような柔らかい草を、地面スレスレの高さで均一に刈ることができます。刈り残しが少なく、仕上がりが美しくなります。
草刈機でナイロンカッターを使う上でのデメリットと注意点
便利な一方で、ナイロンカッターには知っておくべき明確なデメリットも存在します。これを理解することが、上手な使いこなしへの第一歩です。
デメリット① 硬い草や太い茎は切れないパワー不足
ナイロンカッターは、高速回転させたコードで草を「叩き切る」仕組みです。そのため、セイタカアワダチソウのような硬い茎を持つ雑草や、少し成長した笹、細い木の枝などは、何度叩いても切れずに残ってしまいます。あくまで「柔らかい草」専用と考えるべきです。
デメリット② ナイロンコードの消費が激しく、コストがかかる
コードは障害物に当たるたびに摩耗し、短くなっていきます。作業内容によっては、驚くほどの速さでコードを消費し、「気づけばコード代が結構かかっていた…」ということになりがちです。
デメリット③ 小石やゴミの飛散が非常に多い【要注意】
安全上の最重要注意点: ナイロンカッターは、地面の小石や砂、ゴミなどを広範囲に、かつ猛烈な勢いで弾き飛ばします。これが、近くにある車のボディや窓ガラス、そして作業者自身の顔や目に当たると大変危険です。フェイスシールド付きヘルメットや保護メガネは、金属刃の時以上に必須です。
デメリット④ 草が細かく飛び散り、作業者が汚れやすい
草が細かく粉砕されて飛び散るため、作業者のズボンや靴は、草の汁で緑色に染まってしまいます。汚れても良い服装での作業が必須です。
【徹底比較】ナイロンカッターと金属刃、草刈機での上手な使い分け方

結局、どちらを使えば良いのか?それは「適材適所」です。それぞれの刃が得意とする場面を理解し、賢く使い分けましょう。
ナイロンカッターが活躍する場面
- 得意な場所: コンクリート塀のキワ、縁石周り、フェンスの下、庭木の根本など、障害物が多く、金属刃では危険な場所。
- 得意な草: 芝生や、スギナ、クローバーなどの柔らかい草。
金属刃(チップソーなど)が活躍する場面
- 得意な場所: 田んぼのあぜ道、休耕地、広い空き地など、障害物が少ない広範囲の場所。
- 得意な草: 少し硬くなった雑草、セイタカアワダチソウやススキなど、背の高い草。
【引用】作業環境に応じた刈刃の選択の重要性
- 根拠データの引用: 草刈機の安全な使用を推進する公的機関なども、作業内容に合わせた刃の選択を推奨しています。
- (例)「林野庁の外郭団体である林業・木材製造業労働災害防止協会の安全衛生教育資料では、刈払機(草刈機)の作業において、作業対象(草、笹、雑木など)や、作業現地の状況(障害物の有無、傾斜など)に応じて、最も適した種類の刈刃を選択することが、作業の効率化だけでなく、キックバックなどの労働災害を防止する上で極めて重要である、と指導されています。」
ナイロンカッターの種類と選び方、おすすめ商品

一口にナイロンカッターと言っても、様々な種類があります。ここでは、代表的なヘッド(本体)と、コード(刃)の種類について解説します。
ヘッド(本体)の種類と特徴
- 手動繰り出し式: 最もシンプルな構造。コードが短くなったら、一度エンジンを止めて、手でコードを引き出します。
- タップ式(半自動式): 主流のタイプ。作業中にヘッドの底面を地面に軽く「ポン!」と叩きつけることで、遠心力で新しいコードが飛び出してきます。
- フルオート式(全自動式): コードが一定の長さより短くなると、自動で新しいコードを供給してくれる、最も便利なタイプです。
ナイロンコード(刃)の形状による切れ味の違い
- 丸型: 最もスタンダードで、耐久性が高い。ただし、切れ味は比較的マイルド。
- 四角型: 角があるため、草への食い込みが良く、切れ味が鋭い。ただし、耐久性は丸型に劣る。
- ツイスト型(ひねり型): 捻りを加えることで、風切り音が静かになるのが最大の特徴。住宅地での作業におすすめ。
【商品紹介】初心者にもおすすめのナイロンカッター

オレゴン「ジェットフィット」シリーズ(ヘッド)
- メリット: コードの交換が非常に簡単なことで定評のあるシリーズ。決まった長さに切ったコードを、ヘッドの穴に差し込むだけで装着が完了するため、面倒なコードの巻き付け作業が不要です。
- デメリット: 専用のコード(フレキシブレード)の使用が推奨される。
各社から販売されている「静音タイプ」のナイロンコード
- メリット: 「ヒュイーン!」という甲高い風切り音を大幅に低減してくれるため、早朝の作業や、住宅が密集した場所での騒音トラブルのリスクを減らせます。
- デメリット: 一般的なコードに比べて、やや高価な傾向があります。
まとめ
今回は、草刈機のナイロンカッターについて、そのメリット・デメリットから、金属刃との使い分けまでを詳しく解説しました。
- ナイロンカッターの最大のメリットは、障害物のキワを安全に刈れること。キックバックのリスクが低いのが特徴です。
- 一方で、硬い草は切れず、コードの消費が激しい、そして小石などの飛散物が非常に多い、というデメリットがあります。
- ナイロンカッターは「柔らかい草・障害物の多い場所」、金属刃は「硬い草・障害物の少ない広い場所」と、適材適所で使い分けるのが最も賢い使い方です。
- ナイロンカッターを使用する際は、飛散物から身を守るため、フェイスシールドや保護メガネなどの保護具が、金属刃以上に重要になります。
- ヘッドの種類や、コードの形状によっても使い勝手は変わります。ご自身の作業内容に合わせて選びましょう。
ナイロンカッターは、決して万能ではありませんが、その特性を正しく理解し、金属刃と使い分けることで、あなたの草刈り作業を、より安全に、そしてより美しい仕上がりへと導いてくれる、頼もしい道具です。
まずは、ご自宅の庭の「ここだけは金属刃だと怖い…」と感じていた場所のために、ナイロンカッターを導入してみてはいかがでしょうか。
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