芝生の手入れで大活躍する芝刈機の芝生バリカン。しかし「最近、芝がなかなか切れない」「何度同じ場所を刈っても草が倒れるだけで切れていない」といった悩みを抱えていませんか?スムーズに刈れないと作業効率が下がるだけでなく、芝へのダメージや機械への負荷にもつながってしまいます。
実は、芝刈機のバリカンが切れなくなる原因には、単なる刃の摩耗だけでなく、刃の取り付け不良、潤滑不足、使用環境、保管方法の影響など、さまざまな要素が複雑に絡んでいます。適切なメンテナンスをしていても、季節や芝の種類、刈るタイミングによって切れ味に差が出ることも少なくありません。
この記事では、芝刈機のバリカンが切れないと感じたときにチェックすべきポイントや、実践的な対処法を詳しく解説します。さらに、初心者の方にも分かりやすいメンテナンス方法や、切れ味を取り戻すためにおすすめの交換刃やメンテナンス用品も紹介。芝刈り作業をよりスムーズに、そして快適に行うためのヒントが満載です。
芝の美しさを保ち、芝刈機を長く愛用するために、まずは「切れない原因」を正しく理解し、的確に対処していきましょう。
芝生の手入れで活躍する芝刈機のバリカン。しかし「最近、草がうまく刈れない」「何度通っても切れていない」といった不満を抱えていませんか?実は、芝刈機のバリカンが切れなくなる原因には、刃の摩耗だけでなく、取り付け不良やメンテナンス不足など、さまざまな要因が関係しています。
芝刈機バリカンが切れない原因とは?

刃が摩耗・サビている
最も一般的な原因として挙げられるのが、バリカンの刃の「摩耗」や「サビ」による切れ味の低下です。金属製の刃は、使用を重ねるたびに少しずつ削られていき、やがて芝をスパッと切る力が失われてしまいます。結果として、芝を引きちぎるような状態になり、刈ったあとの見た目も悪くなるほか、芝の健康状態も悪化します。さらに、雨上がりの湿った芝を頻繁に刈ると、刃に水分が残ってサビの進行が早まります。
サビが進行すると、刃の動きが悪くなるだけでなく、金属の欠けや変形にもつながり、刈るたびに負荷が増してモーターへのダメージも蓄積します。見た目には小さな変化でも、芝刈機全体の性能に大きな影響を及ぼすのです。
刃の取り付けにズレやゆるみがある
刃の切れ味が悪くなるもうひとつの要因は、替刃の取り付けミスです。交換作業の際に、ネジをしっかり締めきれていなかったり、刃の角度がずれていたりすると、刃同士の噛み合わせが不均一になり、芝を上手く捉えられません。その結果、芝が刈られずに寝てしまったり、ムラになったりすることがあります。
また、取り付け部にゴミや芝のカスが残っていた場合、わずかな厚みの違いが刃のかみ合わせに影響し、切れ味の低下を招きます。作業のたびに刃の固定状態を確認し、しっかりと締め直すことが、長期的な性能維持には欠かせません。
グリス不足・メンテナンス不足
バリカンの刃は金属同士が高速で擦れ合うため、滑らかな動作を維持するには潤滑が必要不可欠です。グリスや潤滑スプレーが不足していると、可動部分の動きが鈍くなり、結果的に刃が芝を噛みにくくなります。特に長期間使用していなかった場合や、雨の中で作業した後は、グリスが流れ落ちてしまっている可能性が高いため、注意が必要です。
さらに、バリカン部に芝のカスや土埃が詰まっていると、それだけでも刃の動きを阻害し、滑らかなカットができなくなります。定期的な清掃とグリスアップを行い、可動部の状態を良好に保つことが、芝刈機の性能維持には非常に重要です。
芝刈機バリカンの切れ味を回復する方法

1. 刃の清掃と注油を行う
まずは、刃の表面にこびりついた芝のカスや土埃をブラシやウエスを使って丁寧に取り除きます。汚れがひどい場合は、中性洗剤を薄めた液で湿らせた布を使用しても構いません。清掃が終わったら、刃の金属部分に潤滑スプレー(CRC-556やKURE 5-56など)を軽く噴霧して、可動部の滑りを良くします。その後、刃がスムーズに動くかどうかを手でゆっくり確認しておきましょう。こうした簡単なメンテナンスでも、切れ味が回復することがあります。
2. グリスアップで可動部を滑らかに
清掃に加えて、刃の裏側や稼働部分には専用のグリス(リチウム系やモリブデングリスなど)を注入することで、部品同士の摩擦を軽減し、動きがさらに滑らかになります。グリスアップは摩耗の抑制にも効果があり、刃の寿命を延ばすことにもつながります。目安としては、月に1回程度を基準に、使用頻度が高い場合は2週間に1回程度でも良いでしょう。グリスガンを使えば簡単に塗布できます。
3. 替刃を交換する
刃の摩耗やサビが進行している場合、いくら清掃や注油をしても根本的な改善にはつながりません。そのようなときは、思い切って「純正替刃」または「機種に適合する互換刃」に交換するのが最も確実な方法です。交換作業は機種によってはドライバー1本でできるものもあり、手順書や動画を見ながら行えば初心者でも難しくありません。新しい刃に交換することで、芝をスパッと切る爽快感が戻り、作業効率も劇的にアップします。
芝刈機バリカンの交換・研ぎ直しの判断基準

芝刈機のバリカン部分が切れなくなってきたとき、まず判断したいのが「替刃の交換が必要なのか」「それとも研ぎ直しで対応できるのか」というポイントです。以下に、どちらを選ぶべきかを見極めるための目安をご紹介します。
替刃交換が必要なサイン
- 刃の表面に深い欠けやサビが目立つ場合、切断能力が著しく低下しています。特にサビが進行して金属がボロボロになっているようなら即交換が必要です。
- 芝を刈った際に断面が潰れていたり、茶色く変色している場合、芝が正しく切断されておらず、健康を損ねる原因にもなります。
- 刈り終えた芝を見て全体的に毛羽立っていたり、ムラがあるようであれば、刃が鋭く芝を切れていない証拠です。
これらのサインが見られる場合は、研ぎ直しよりも替刃への交換が望ましく、結果として作業効率や芝の美しさを維持しやすくなります。
研ぎ直しで対応できるケース
- 表面に大きなダメージはなく、軽度の摩耗で刃の輪郭がしっかり残っている場合は、研ぎ直しによって再び切れ味を取り戻せる可能性があります。
- 専用のダイヤモンドヤスリや回転研磨機を持っている場合、角度を維持しながら丁寧に研磨することで、コストを抑えてメンテナンスできます。
- また、研磨経験がある中級者以上の方にとっては、刃を再利用する良い選択肢となります。
ただし、初心者の場合は刃の角度を適切に保つのが難しく、思わぬ切れ味低下や作業中のトラブルを招く可能性もあるため、迷ったときは新品の替刃を選ぶ方が安全で確実です。
切れ味復活におすすめのアイテム紹介

芝刈機専用替刃セット(マキタ、リョービ、京セラなど)
- 各メーカーの機種に対応した純正品から、コストパフォーマンスの高い互換品まで幅広いラインナップが揃っています。
- 製品によっては工具不要で簡単に取り替え可能な仕様になっており、初心者でも手軽に交換作業ができます。
- 替刃セットには説明書や交換マニュアルが付属しているものもあり、はじめての交換にも安心して挑戦できます。
- 定期的な替刃交換によって、芝の断面が美しく保たれ、芝の健康維持にもつながります。
グリースガン・潤滑スプレー
- 芝刈機の可動部にグリスや潤滑スプレーを施すことで、摩耗を抑制し、動作を滑らかに保つことができます。
- 防錆・潤滑効果があるスプレーは、雨天後の作業後や長期間使用しなかったときのメンテナンスにも最適です。
- グリースガンはピンポイントに塗布できる構造になっており、細かい可動部分にも使いやすいのが特徴。
- 定期的な使用により、刃やモーターの寿命を大きく伸ばすことが期待できます。
刃研ぎヤスリ・シャープナー
- 軽度な刃の摩耗であれば、自宅でも簡単に研ぎ直しが可能です。
- ダイヤモンドヤスリやシャープナーは、研ぐ角度を一定に保ちやすく、初心者でも失敗しにくい構造になっています。
- 持ち運びしやすいコンパクトサイズで収納にも困らず、芝刈機と一緒に保管しておくと便利です。
- 軽度な刃のメンテナンスを自分で行うことで、修理に出す時間とコストを抑えられる点も魅力です。
いずれにしても、刃の状態を定期的に観察し、交換・研ぎ直しのタイミングを逃さないことが、芝刈機を長く快適に使い続けるためのポイントです。
まとめ:芝刈機バリカンの切れ味を取り戻すには
- 切れない原因は「刃の摩耗・取り付けミス・グリス不足」が中心
- 日常的な清掃と注油で切れ味の低下を防ぐ
- サビや欠けがある場合は替刃への交換が最適
- 正しい製品選びと定期的なメンテナンスが、芝の美しさを維持するカギ
バリカンの切れ味が回復すると、芝刈り作業の効率も大幅にアップし、見た目の仕上がりも格段に良くなります。ぜひこの記事の内容を参考に、今お使いの芝刈機をベストコンディションに保ちましょう。
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